インターネット通販というのは、店頭でのお買い物と比べて『手軽』という利点があります。自分が欲しいものを求めていくつもお店を回らなくて済むし、店頭のように開店時間や閉店時間に左右されることなくいつでも好きな時にお買い物ができます。

しかし、メリットがあればデメリットがあるのが常。インターネット通販におけるデメリットは、ずばり『商品を実際に手に取れない』ということ。商品を実際に手に取ることは、お買い物をするにおいてはかなり重要な役割を担っています。実物を自分の目で確かめ、触れ、製品そのものを間近で確認できることはお買い物をする上で外せません。そのインターネット通販におけるデメリットを軽減するためのシステムが、『レビュー』です。

レビューにはいくつかのパターンがあり、レビューの文章だけを載せるもの、5段階評価で表すもの、またはその両方を採用しているものなどがあります。最近はこの『文章』と『段階評価』のどちらも採用している通販会社が大半ですが、だからといって全面的にレビューを信用するのは少し危ないと思います。というのも、私がそう考える原因の一つとして『段階評価の平均』というシステムにあります。

段階評価制を実施している会社の多くは、その評価の平均を製品の総合的評価として掲載しています。私にはこれが、製品そのものの評価を偽造しているように思えます。

製品というものは、消費者の生活を便利にしたり活動の幅を広げるためにという、いわば『利便性』を求めて開発されます。それを使用する消費者が持つ感想はもちろん人それぞれに大なり小なり異なるべきであり、全くの満場一致で『この製品は本当に素晴らしく、改善点の余地がない』と評されることはまずありません。人には人の理想があり、性格が十人十色なように製品に対する反応も千差万別だからです。

全ての人から満足される商品を作り上げてしまった場合、もちろんそれが理想の形の1つではありますが、そうすることによって新商品の開発においても、その完璧な商品の存在をネックに、保守的な活動になるのではないかという懸念もあります。

つまり、中にはその製品について満足している人が居るにも関わらず、平均的な段階評価の結果があまり芳しくないことを理由にその製品を敬遠してしまう人がいたり、逆に平均的な段階評価の結果が大満足に近い状態でも、実際に製品を手に取って使ってみた時、自分にとっては満足できない結果を招いてしまったりすることも十分にありえるのです。そういう意味で、インターネット通販のレビューシステムというのは損をしていると、私は常々思っています。

しかし、商品を目で見たり手で触れたりすることしかできない店頭でのショッピングとは異なり、そういったインターネット通販のレビューでは実際にその製品を使ってみた消費者からの『生の声』を文章によって参考にすることができるという最大の武器があります。

ですから、インターネット通販におけるレビューはそういった段階評価のみを参照するのではなく、実際に使ってみてどうだったかという『中身』までをきちんと見通すことで、インターネット通販のレビューは意味を成すということになります。

確かに製品を吟味していく過程で、特にインターネット通販では段階評価が低いとその製品を敬遠しそうになりますが、それでもやはりその製品に満足している人がいるかもしれないという可能性を捨て切らないことが重要ではないでしょうか。

レビューの在り方として段階評価と文章による消費者の意見を同時に掲載するということを実行しているのは、実は最も理にかなった形なのかもしれません。