サプリメントの口コミはあくまで『参考資料』

昨今、テレビショッピングやインターネット通販などでもよく見かけるようになったサプリメント。不足した栄養素を補うためのものもあれば、ダイエットに効果的だと謳うものもあり、また美容にも結果が望めるというものまで、その種類は多様性を極めつつあります。

これだけでも、比較的女性をターゲットにした商品がサプリメントには多いことがわかります。ダイエットや美容と言った言葉に対しては、特に女性は敏感でしょう。だからこそ、そういった文句を並べた商品というものは気になってしまうものです。

しかし、宣伝文句通り結果が出たと喜ぶ声もあれば、全然効果が無かったと嘆く声も多数あることは事実。特にこのサプリメントについては、プラスの評価とマイナスの評価が極端に別れやすい商品という印象が強いように思います。なぜそんな事が起こってしまうのか。私は商品の選び方に問題があるのではと思います。

先程にも例に挙げた、ダイエットや美容に効果があるというサプリメントについて、同様のことに悩みを持つ女性であれば、『一度試してみてもいいかも』と思うのも当然の結果と言えるでしょう。しかしここで注目してもらいたいのは、その商品についての評判と企業の謳う文句です。

とりわけこの宣伝文句には巧妙な仕掛けがあることが多く、例えば『このサプリメントを1日3粒飲むだけで、1週間に○kg減量成功!』だとか『これだけの服用でなんと肌年齢が○歳若返ったのです』などという文句には、たとえ直接的な表現がなかろうと『バランスのとれた適切な食事と、毎日の適度な運動をした上で』という前提が付きます。

消費者はその前提を無視しがちな傾向があり、『たったそれだけで痩せられるなら』、『このくらいで若返ることができるのなら』という気持ちが生まれます。企業もその流れを助長するように先述のような文句を駆使して、消費者を持ち上げるのです。それがテレビ通販であれネット通販であれ、同じことです。

その結果、実際に購入した消費者がそれを試した時、バランスのとれた食事はともかく適度な運動が疎かになりがちになってしまい、結局効果が得られず損をするというわけです。

それに関連して、商品の評判についても、効果が得られなかった消費者からは『全然効果が無かった』という評価が圧倒的に多く、しかしその原因は食生活と運動不足にあることを完全に失念しているのです。商品の選択のために参考にする口コミやレビューであっても、特にサプリメント関係はこういった事情が濃く伺えます。

参考するに足るサプリメントの口コミというものは、サプリメントは薬品ではなく『栄養補助食品』という位置づけにあります。つまり、日々の食生活ではまかないきれない栄養分を補う役目をサプリメントは担っています。ですから、『私には合わなかった』とか『私には効果が実感できなかったが、効果を実感している人がいる以上それが全てではない』という視野の広い意見が効果的でしょう。

ただし、サプリメントの効能には個人差があることは否めませんから、あくまで参考資料として自身で処理し、判断材料にするのが吉です。